2006年 01月 04日
自然発酵のトスカーナパン |
最近、美味しい「普段使いパン」を見つけました。購入元は、パン屋さんではなくスーパー。近所のCOOP(イタリアにもCOOP=生協があるんですよ)です。小さめのコープですが、パン部門には力を入れていて、焼き立てパンを出しています。もちろん、こだわりパン屋の石釜パンにはかなわないけれど、忙しい時、まとめて買い物をしなくてはならない時には便利です。最近、私がはまっているパンは、このコープの自然発酵パン。しっかりとした歯ごたえと、ほのかな酸味が特徴のパンです。写真では見えにくいのですが、生地はうっすらグレーがかっていて、漂白されていない小麦粉が使われているのではないかなあと思います。これは半分に切ってもらって1キロですが、丸々1個は2キロもある巨大なパンです。1キロ=1ユーロ79セントでした。ユーロ導入以来のインフレで、食料品の値段がかなり上がったイタリアでは、こうした極一般的なパンの値段は、政府より常にコントロールされています。
以前にもこのブログで取り上げた、塩なしトスカーナパンには、2種類の発酵タイプがあります。1つは、イースト発酵のもの、そしてもう1つは自然発酵のもの。特に指定なく、pane toscano(パーネ・トスカーノ)というと前者のタイプが出されます。後者はpane toscano a lievitazione naturale(パーネ・トスカーノ・ア・リエビタツィオーネ・ナトゥラーレ=自然発酵のトスカーナパン)。イースト菌を使わずに、パスタマードレと呼ばれる、自然発酵のパン種を使い、発酵には48時間かかるそうです。どこにでもあるわけでもないのですが、最近は他店との差別化を図るために、この自然発酵パンを置いているお店が増えてきました。そしてスーパーにまで!さらに、それぞれのタイプには、ガスまたは電気オーブン焼きとcotto a legna(コット・ア・レーニャ=石釜焼き)の2種類の焼き方があります。更に、お好みで、ben cotto(ベン・コット=良く焼き)を指定することも出来ます。よく見ていると、歯が悪いお年寄りなどは、良く焼きパンよりも、柔らかめの半焼きパンを好むようで、焼き具合にわざとムラをつけてそれぞれの好みに合わせているのではないかと思います。
ちなみに私の好みは、lievitazione naturale + cotto a legna + ben cottoです。
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by lacasamia1
| 2006-01-04 06:33
| トスカーナの美味しいパン達