2006年 03月 01日
トスカーナ風葡萄畑の剪定 |
昨日は、久しぶりのポカポカ陽気。アグリツーリズモ、「ポデーレ・ベッチ」では、葡萄畑の葡萄の木の剪定が始まったとのこと。よしっ、早速カメラを持ってgo!
ポデーレ・ベッチでは、有機栽培を実践して収穫した葡萄でオリジナルのオーガニックワインを作っています。広大な葡萄畑の中で、昨日、剪定が行われていたのは、去年購入されたばかりの古いブドウ畑。下の写真はアグリの葡萄畑を担当するマルツィオ。
トスカーナの葡萄畑は、縦型。支柱の間に張った針金に、蔓を左右に這わせるスタイルです。プーリアなど南イタリアでは、日本と同じいわゆる平面の葡萄棚ですが、太陽光線が南イタリアほど強くないトスカーナでは、満遍なく陽が当たるように、蔓を縦に這わせます。
剪定の仕方は、同じトスカーナでも色々変わります。ポデーレ・ベッチでも、新しい葡萄畑は近代的なテクニックで効率良く剪定していますが、この古い葡萄畑は"guyot"と呼ばれる伝統的な剪定が行われます。
←伸びきってしまった葡萄の木。剪定はイタリア語で"potatura"(ポタトゥーラ)と呼びます。苗のエネルギーを集中させ、葡萄の実の付きを良くするため、葉が茂らせすぎず、実にしっかりと陽をあてて、葡萄の質と糖度を上げるためにも大切な作業です。
トスカーナの伝統的な剪定の仕方は、1本、"capovolto"(カポボルト)と呼ばれる元気のある蔓を残し、他の蔓は全て切り落とします。その際に、"sperone"(スペローネ)と呼ばれるカポボルトの下の枝も3センチほど残します。
剪定には、根から葡萄の実まで樹液が効率よく届くようにするという役目もあります。無駄に伸びきってしまった蔓は、実まで糖分を無駄なく運ぶことができません。出来るだけまっすぐと修正しながら剪定し、実と根の距離を短縮することで、糖度が高い葡萄が出来るんですよ。
ワイン用の葡萄の栽培は近代化が進み、剪定の仕方や、植えられる葡萄の種類も大分変わってきました。最近では、pinot やmerlo'などフランス種の葡萄が増えてきているそうです。でも、こうした小さなトスカーナの伝統的な葡萄畑や、伝統技術も残って欲しいなあ。
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by lacasamia1
| 2006-03-01 20:11
| フィレンツェのアグリツーリズモ